<複雑な現象をわかりやすく映像化します>

現在のプロジェクト

患者に合わせて手術をガイドする整形外科手術支援に関する研究開発

近年、高齢化によって骨折や骨の擦り減りの治療を目的とした外科手術が増加している。治療には人工関節装着や骨切り術があり、骨の状態や人工関節形状に合った正確な術前計画の立案が必要である。さらに術中では患者の骨に合った「手術用骨切ガイド」があれば、正確で安全な手術が可能となり、患者と医師の双方に負担も少ない。本研究ではこれらの要望を満たし、安全で正確な整形外科手術を実現する「テイラーメイド整形外科手術支援システム」を構築する。対象とする部位は手術数が増加している大腿骨、膝、脊椎、指である。

本プロジェクトではこれまで岩手県立大学で研究開発してきた整形外科向け術前計画支援システム:JointVisionを基本部分として使用している。JointVisionは3次元画像に対する入出力、画像編集、画像表示、計測などの基本機能があり、膝HTO、股ARO、人工関節置換術において、複数の病院で臨床応用を行っており、その有効性が評価されている。2021年度はこのJointVisionの使い易さの向上や新しい機能の追加に取り組んでいる。既に完了した機能アップとしては、ユーザインターフェースの向上が挙げられる。旧バージョンのJointVisionはメニューが固定されていないメニュー(フローティングメニューと呼ばれる)であった。臨床応用した医師からは、このフローティングメニューが使いにくいと言った意見が寄せられていた。そのため、固定メニューを可能とする改良を行った。フローティングメニューに比べて、整理された固定メニューは定型業務のような簡単な手術には覚えやすく、作業効率が良い。

競輪&オートレースの補助事業

(本研究の一部は、公益財団法人JKAの研究支援を得ています)

1) Y. Mita, T. Kato, S. Sekimura, H. Takahashi, A. Doi, T. Mawatari, and T. Sugawara, “Automatic detection and evaluation of spine from CT images using deep learning”, The 2020 International Conference on Artificial Life and Robotics (AROB2020), Japan(Bepu), 2020/1.
2) S. Sekimura, T. Kato, H. Takahashi, A. Doi, T. Mawatari, and T. Sugawara, “Development of automatic bone extraction tool from CT images using deep neural network”, The 2019 International Conference on Artificial Life and Robotics (AROB2019), Japan(Bepu), 2019/1.

 

復興加速化プロジェクト-岩手県各地の観光資源の保存とその活用

SanrikuReconstruction_abstract

被災地自治体では、住民説明会やホームページで復興計画を説明する際、2次元図面を配布しています。しかし2次元図面では、高さ情報や相対位置を視覚的に捉えるのが困難です。こうした背景を受けて、現在、大槌町、陸前高田市、宮古市の都市計画データを基にして、3次元CADによる3D復興計画モデルを作成し、実際に計画の策定や説明会に活用することで、有効性を評価しています。また、3D復興計画モデルを作成する上での問題として、a)容易なモデル作成手法の確立、b)各自治体や大学での環境整備、c)土木・建設業の3次元CADが扱える人材不足、が挙げられます。これらの問題を解決するため、CIMの概念を取り入れた3D復興計画モデルの作成手法の構築、さんりく沿岸の各自治体や大学における十分な環境の整備、土木・建築業の3次元CAD技術者の育成を目指しています。また、効率的な3Dモデルを作成するために、最新のレーザ計測装置やドローンで撮影したビデオ画像による生成手法の研究を行っています。本研究の一部は岩手県立大学地域政策研究センターの復興加速化プロジェクトの研究助成を受けています。

1) Z. Gao, A. Doi, T. Kato, H. Takahashi, K. Sakakibara, T. Hosokawa, M. Harada, “Utility pole extraction processing of point cloud data from 3D measurement and its applications”, iCAST2020, 2020/12.
2) 高志毅, 加藤徹,高橋弘毅, 土井章男, “災害からの復興に向けた3D計測と点群処理技術の活用”,  「シミュレーション」, シミュレーション学会, Vol. 38, No. 4, 2019.

心臓カテーテル手術を支援する心臓定量化ソフトウェアの研究開発TEE-01

弁膜症、先天性心疾患、肺血栓塞栓症などの構造的心疾患(SHD:Structural Heart Disease)のために、術前に得られる画像情報から、解剖の3次元可視化、定量・定性評価などを正確かつ円滑に行えるソフトウェアの研究開発が強く求められている。しかしながら、本領域の研究開発は非常に遅れている。商用の医用画像処理システムは主に静的な画像を対象としており、各社ごとに機能が特化している。また、製品価格も高価であるため、汎用的な使用を妨げているのが現状である。

研究用途のオープンなシステム(Osirix、ImageJ、3D Slicer)は利用可能であるが、心臓特有の軟部組織臓器や心臓弁に着目したカテーテル手術を目標としたシステムでないため、機能面において不十分である。そのため、本共同研究1においては、心臓血管や軟部組織に着目した動的な3D心臓モデル構築を行い、同時にカテーテル操作が可能な術前計画支援システムを研究開発する。カテーテル手術で特に重要な2つの治療手技(ブロッケンブロー手技(心房中隔穿刺)と左心耳閉鎖術)に着目して、治療手技をシミュレーションする機能を実現する。左心耳閉鎖術は左心耳内に血栓が出来るのを防ぐことが可能で、脳梗塞や血栓塞栓症を予防する。左心耳閉鎖デバイスWatchmanは米国で既にFDA承認を獲得しており、日本でも治験の状況にある。

競輪&オートレースの補助事業

本共同研究の一部は公益財団法人JKAの研究支援を得ています)

 

1) M. Hozawa, Y. Morino, Y. Matsumoto, R. Tanaka, K. Nagata, A. Kumagai, A. Tashiro, A. Doi, K. Yoshioka, “3D-computed tomography to compare the dimensions of the left atrial appendage in patiens with normal sinus rhythm and those with paroxysmal atrial fibrillation“, Journal of Heart and Vessels, ISSN 0910-8327, Springer , 2018.
2) I. Takayashiki, Shoto Sekimura, A. Doi, T. Kato, H. Takahashi, S.Sekimura, M. Hozawa, Y. Morino, “Method for left atrial appendage segmentation using heart CT images“, The 10th Int. Conf. on Awareness Science and Technology (iCAST2019), 2019/10. [Video]
3) H. Takahashi, T. Katoh, A. Doi, M. Hozawa, Y. Morino, “Proposal of transesophageal echo examination support system by using CT image”, P2P, Parallel, Grid, Cloud and Internet Computing(3PGCIC) Int. Conference, 3PGCIC-2019 Proceeding, 2019/11. [Video]